ジャイアンリサイタルのHPのようなblog『swingしなけりゃ意味ないっしょ!』

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我がバンドマン人生、至福の時(後編)

2月23日

(※まだ前編を読んでいない方は、そちらから先に読んで貰えると嬉しいです。)

・・・さて、ベッシーホールの喧噪も一通り落ち着いた頃、僕らはそれぞれに機材を片付け
打ち上げ会場である「琉吉」へと向かいました。
白幡さん曰く
「ツアーメンバーも一旦ホテルに戻って落ち着いたら、打ち上げに参加する
ことになっているから」
とのこと。
とても楽しみな反面、僕はDan本人の体調が気がかりでした。ライヴ終了後の
サイン会の時点で実はかなり疲れた表情を見せていたからです。
15分ほど歩いて琉吉に到着すると、既にパーティーの準備が整っていたので
とりあえず先に始めさせてもらうことにしました。
結果はどうあれ大役を終えた安堵感と、心待ちにしていたDan Hicksのステージを
間近で観ることが出来たという興奮で、僕らはのっけから大騒ぎ(笑)。
下手したらビールかけでも始めちゃいそうな勢いでかっくらってました。
そばに座っていた工藤さんに今日の動員数を尋ねたところ、なんと200名近いとのこと!
これは前回2001年にJAPANツアーを行った際の本州某会場より入ったことに
なるのだそうで、これを聞いた僕はまたまた狂喜乱舞!
お客さんの反応も最高だったし、どう考えても今回の興行は大成功でしょう。
白幡さん、工藤さん、そしてライブ当日はいらっしゃらなかったけれど和田さん。
本当にお疲れ様でした。皆さんの地道な努力とDan Hicksに対する愛情が
見事に実を結んだんです!これが飲まずにいられるかっ(笑

そんな調子で主役のいない宴は勝手に盛り上がっていき、やがてみんな心のどこかで
「やっぱりDanやメンバーはホテルで休んでいるんだろうなあ、しょうがないよなあ」
と納得し始めた頃、僕の後方で歓声が上がりました。
なんとHot LicksのGuitarのDAVE BELLとWood BassのPAUL SMITHが
ツアースタッフに付き添われて登場したのです!
僕らは皆割れんばかりの拍手で迎えました。
彼らは僕のとなりに座ると満面の笑みと共に相次いで握手を求めてくれました。
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まずは腹ごしらえということで2人に食事を勧めていると、また歓声が。
今度はLicketteのSUSAN RABINとROBYN SEYLER、それにViolinのRICHARD CHON
までが打ち上げに駆け付けてくれたのです!うわーこれって完全にThe Hot Licksじゃん!
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やはりDanは疲労が激しくホテルで休んでいるとのことでしたが、バックバンドである
The Hot Licksのメンバー全員が集合したのです。マコっちゃんが思わずこぼした
「俺、今Hot Licksと酒飲んでるよ・・・うわぁ泣きそうだ!」
という言葉に僕らの思いが集約されていました。

腹ごしらえも一段落し、お酒も進んでくるとあちこちで会話が弾んで参ります。
僕の隣に座ったDAVEが壁のポスターを指さし、僕に
「あれはJHON LENNONだろ?」
と聞くので「そうだ」と答えると、いきなり彼はビートルズの
「ストロベリーフィールズ・フォーエヴァー」を声高らかに歌い出しました。
それを聴いたLicketteがすぐさま反応、僕も調子に乗ってコーラスで参加(笑)、
あっという間に店中で大合唱となりました。
さらに彼は僕らが先ほどの前座で、スリム・ゲイラードがレパートリーにしていた
「Hit that jive jack」を演奏していたのを聴いていてくれたらしく、
“あの曲もいいよな!”とばかりに、同じくスリムの「Flat Foot Floogie」を歌い出しました。
するとまたもやLicketteが即反応(笑)、またまた全員で大合唱!
その他ビートルズの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド」やらストーンズの
「サティスファクション」(当然僕はミックのモノマネを披露。やったぜ宗さん!:笑)などを
皆で歌い、腹の底から笑いました。それはまさしく「音楽に国境無し!」といった様相でした。
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(注:マコっちゃんの隣にいるのは決して森本レオではなく、フィドル&マンドリンのChonです)


また、僕の向かいに座ったSUSANも相変わらず気さくに色々な事を話してくれました。
本当に優しいなあと思ったのは、こちらが英語に堪能ではないのを気遣って
ちゃんとゆっくり、はっきり、そして出来るだけ簡単な単語を使って話してくれるのです。
心から僕らとコミニュケートしようとしてくれているのがよく分かり、もの凄く嬉しかった。
何よりプロのヴォーカリストであるLicketteの2人から
「貴方の唄、とっても素敵だった!」
と誉められたのは、たとえ社交辞令だと分かっていても(笑)天にも昇る心境でした。

夢のような時は瞬く間に過ぎ、Hot Licks御一行がホテルに戻る時間が来てしまいました。
その頃にはすっかりうち解けていた僕らは一人一人とHugし、別れを惜しみました。
そして一番色々な話をしてくれたSUZANと、別れの挨拶をしようとしたその時
彼女は僕に1枚のCDをくれました。
「!?」
「Present for You!」
そう言って彼女が僕にくれたのは、なんと彼女がメインボーカルを務めている
『The Sinners』というバンドのCDでした。
彼女はそのCDを僕に渡すと僕の手を握り、まっすぐ僕の目を見据え
真剣な表情で別れの言葉をくれたのです。


「・・・Takashi,Keep on singin' !」


彼女は同じボーカリストである僕に対するメッセージとしてCDをくれたのだと
気付いた時、言葉にならない感情が溢れ出し、僕は不覚にもSUZANの前で
泣き崩れてしまいました。
「Thank you, Suzan Thank you ・・・(ToT)」
この時ほど自分が英語を喋れないことを悔やんだ瞬間はありません。
返したい言葉は山ほどあるのに「Thank you」しか言えないんですから。
例えるなら、初めて謁見した松平容保に、たった一言「励め。」と声を掛けられただけで
目に涙を浮かべて感激していた近藤勇の気持ち、とでも言いましょうか。
(NHK大河ドラマ「新撰組!」を観てない人には分からないね・・・笑)。
「身命を賭して、ご厚誼に報いますっ!」
くらいのことが英語で言えたら良かったのですが・・・かえすがえすも残念です。

その後、僕らはHot Licksのメンバーがエレベーターに乗り込むまで見送りました。
誰もがちぎれんばかりに手を振り、声を枯らして「sapporo,again !」と叫んでいました。
それからも僕はしばらく涙と鼻水で顔をグシャグシャにしながら飲んでいたのですが
(僕は一度泣き出すと止まらないんです・・・)
コンサートスタッフの方が残っていらっしゃったので
「控え室には僕らの演奏が聞こえていたんでしょうか?」と聞いてみました。
すると

「ええ、彼らは皆さんの演奏をとても喜んで聴いていましたよ!
イントロを聞いては“次はあの曲だ” “いや違う、あの曲だ”と
皆で曲当てクイズをして盛り上がっていました。」


との答え。
・・・私、またもや号泣でございます(笑)。
今回、前座を務めるにあたっての自分の密かなテーマは、
実はまさしく「主役である彼らに本番前にノッてもらうこと」だったのです。
僕らが普段演奏している曲は、必ず彼らの琴線に触れると信じていました。
たとえ演奏技術は伴わなくとも、心からDan Hicksが好きで、swing musicが好きで
バンドやってますってことを伝えたかった。
そんな僕らの演奏を聴いて、彼らが喜んでくれた・・・!
だからこそ、SUZANも最後にあの言葉をくれたんだと思いました。

“Dan Hicks & The Hot Licksと共演できたら、もう死んでもいい”などと
ふざけてどこかに書きましたが、ここに撤回させて頂きます。
俺、SUZANの言葉に応えなくちゃ。

「明日、また生きるぞ!」(by船木誠勝)
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    「SUZAN & Me !」 あなたの言葉を胸に刻んで、明日からまた唄っていきます。

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                   SUZANがくれたプレミア物のCD。
       グッドタイミーなオールドジャズ・コンボです!ムチャクチャ小粋でカッコイイです!
                   Dan Hicksもゲストで参加しています。



※なお、今回ウォッシュボードで参加してくれたideちゃんのHP「idemap」でも
 Dan Hicks札幌公演についての記事&写真がUPされています。是非そちらも合わせて
 ご覧下さい!
by fatswaller | 2005-02-23 21:21 | ジャイアンな日記♪ | Comments(2)
Commented by from Seoul at 2005-03-19 22:43 x
見に来たよ。楽しそうだなぁ。こっちは死にかけてるのに~!!
Commented by じゃいあん青木 at 2005-03-21 00:49 x
from Seoulさん、死にかけている中よくぞ遊びに来て下さいました!(笑
僕は齢34歳にしてなかなか充実したバンドマンライフを満喫しております。
額に#マークを浮かべて働きまくっている事と存じますが
たまにはこのサイトで僕のこれからを見守ってくださいましね。

札幌で活動しているswing&jiveバンド「ジャイアンリサイタル」のメンバーが綴るよもやま日記とバンド情報


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